古事記が語る王権と愛情の歩み 神代篇・中ツ代篇 ―古代貴族の時代区分から見た―

発刊日:

2025年2月28日

定価:

1600円+税

ISBN:

978-4-911105-22-1

著者:

前之園亮一

ご注文:

どんな本?

本書は、『古事記』の神話や古代史に興味・関心をお持ちの方々を対象にして、著者が専門とする日本古代史研究の立場から、『古事記』の神話について平易にわかりやすく立体的に書き記したものである。
これまで約40年にわたってカルチャー教室や公民館等において、著者が受講生の方々と一緒に『古事記』を読みながら講話したことを、著者なりの観点(『古事記』に記された愛情の歩みや古代貴族の時代区分を重視する観点)から整理してまとめたものが本書である。
歴史書というものは(『古事記』も物語風の歴史書)、古今東西をとわず、過去の長い時間・時代をいくつかの時代に時代区分することが多い。みなさまが学校で習った歴史の教科書も、奈良時代・平安時代・鎌倉時代という風に、時代区分されていたはずである。なぜ、時代区分するのかと言うと、例えば奈良時代には、他の時代にはない特色があるからである。時代区分するということは、それぞれの時代の特色を把握することでもある。
『古事記』も歴史書であるので、過去をいくつかの時代に時代区分している。本書と続編では、『古事記』を神代(神々の時代)、中ツ代(神代と人代の中間の時代・半神半人の時代・日向三代)、神秘的人代(初代神武天皇から15代応神天皇)、本格的人代(16代仁徳天皇~33代推古天皇)という四つの時代に区分し、それぞれの時代の特色をくわしく説明した。

目次

著者はどんな人?

1947(昭和二十二)年 鹿児島生まれ。学習院大学大学院博士課程修了。共立女子短期大学名誉教授。専門は日本古代史。